「公的」と「民間」がある

「老人ホーム」と一口に言っても、種類が多くて違いが分からない。そんなときには、まず「公的施設」と「民間施設」という大きな軸で整理すると、全体像がつかみやすくなるかと思います。

公的施設民間施設
運営自治体・社会福祉法人など民間企業など
費用比較的安い高めのものが多い
入居条件要介護度などの条件が厳しめ施設により異なる
待機長くなる場合がある公的より入居しやすい
サービス・設備基準に沿った標準的な内容バリエーションが豊富

公的施設の種類

特別養護老人ホーム(特養)

常時介護が必要な方のための、長期的に生活できる施設です。費用が安く、低所得者向けの減免制度も充実しています。

ただし、原則として要介護3以上が入居条件で、特に都市部では待機者が多い状況です。

介護老人保健施設(老健)

病院を退院した後などに、リハビリをしながら自宅復帰を目指す施設です。

在宅復帰が目的のため長期入居は想定されておらず、入所期間は原則3〜6か月が目安です。要介護1以上が対象で、医師が常駐しリハビリ専門職も配置されています。

介護医療院

医療的なケアを常に必要とする方のための療養施設です。

たんの吸引や経管栄養など、医療処置が日常的に必要な方が対象で、要介護1以上が条件です。

グループホーム

認知症の方が、専門スタッフとともに少人数(5〜9人)で共同生活をする施設です。

要支援2以上が対象で、施設と同じ市区町村に住所がある方に限られます。

ケアハウス(軽費老人ホーム)

家庭での生活が困難な方が入居できる施設で、費用は所得に応じて変わる仕組みになっており、低所得の方でも入居しやすいのが特徴です。

「一般型」は自立〜軽度の方向け、「介護型」は介護サービスも受けられます。60歳以上から入居できます。

民間施設の種類

介護付き有料老人ホーム

施設内の介護スタッフが食事・入浴・排泄などのサービスを提供する施設です。要支援1から要介護5まで幅広く受け入れています。

介護サービス費は要介護度に応じた定額制のため、介護度が重くなるほど費用面で安定しやすいという特徴があります。

住宅型有料老人ホーム

食事や生活支援のサービスを中心に提供する施設です。

施設自体では介護サービスを提供しないため、介護が必要になった場合は外部の介護保険サービスを利用します。介護度が低い段階では費用を抑えやすい一方、介護度が上がると費用が増えたり、施設によっては退去が必要になる場合もあります。

サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)

安否確認や生活相談のサービスが付いた賃貸住宅です。

有料老人ホームと異なり「住宅」として位置づけられており、自由度の高い生活が特徴です。介護が必要になった場合は外部サービスを利用します。

施設ごとの比較まとめ

それぞれの費用や介護度の目安は、比較表や特徴マップを参考にしてみてください。

「すぐに入居したい」「夫婦一緒に入りたい」「住み慣れた地域・家族が通いやすい場所を選びたい」などの条件がある場合、民間施設の方が選択肢の幅が広い分、希望が叶いやすいと言えるかもしれません。

迷ったらまず窓口に相談を

どの施設が合っているかは、ご本人の体の状態・認知症の有無・予算・家族の状況などによって変わります。

施設を検討する際は、まず担当のケアマネジャーさんや、お近くの地域包括支援センターに相談してみましょう。

本記事の内容は健康情報の提供を目的としており、医療行為・診断を目的としたものではありません。体の不調がある場合は医師にご相談ください。

参考情報

記事作成日:2026/4/25